金時豆の甘煮が大好きでして。スーパーで売られているのを見つけると欲しくなるんですよね。
でもパックにちょっとしか入っていないじゃないですか。もっとたくさん食べたいな~。豆を炊くのはけっこう難しいって聞いたことがあって躊躇していたんだけど……わりといける!!
圧力鍋を使えばあっという間ですね。
失敗しないためには、味付けをする前に豆をしっかり柔らかく煮ておくこと。硬く仕上がった豆のフォローは難しいようなので、はじめての時は「柔らかすぎるけどいけるか!」くらいを目指すのがベター。
材料
・乾燥金時豆 150グラム
・砂糖 大さじ8
・塩 小さじ1/2
・水 800ccぐらい(豆を戻す分も含めてたっぶりめ)
お砂糖は、グラニュー糖よりもブラウンシュガーを使った方がコクがでます。お豆を煮る時は「黄ざら」を使うと、しっとりねっとりすると、ネリコばあちゃんがいっておりました!
が、ネリコはきび糖で作っています。
甘いものはしっかり甘くがモットーです。ネリコ好みの金時豆の甘煮をそうぞ~。
金時豆の甘煮の下準備
乾燥豆150グラムをたっぷりの水につけて戻しておく。豆が水を吸うと膨らむため、ゆとりをもって800㏄の水の中ににたっぷり沈めておく。水が少ないと、豆が膨らんだ時にところどころ水面に出てしまって、煮上がりにグラデーションのある歯ごたえが生まれるので注意。
一晩とは言われるものの、最短4時間でいける。ちょっと皺が残っていても、問題なかった。むしろつるつるになるまで浸しすぎると、火が通った時に皮がむけて形が崩れやすい。
↓戻す前
4時間ほど戻した後↓(ちょっと皺が残るくらいがよい)
金時豆の甘煮の作り方
(1)圧力をかける時間は0分
豆を戻したお水は捨てずに全てとっておく。
200ccだけ豆とともに圧力鍋に入れる。蓋をしめて圧力をかけ、重りが勢いよく触れるまで強火にかける。勢いよく振れたらすぐに火を止めて、圧力が下がるまで放置。
(2)圧力鍋の蓋をあけたまま、柔らかめに煮詰める
全部を圧力だけで仕上げようとするとかえって難しい。(時間は短縮できるけど)圧力が下がったら、1豆食べて柔らかさをチェック!!
もし「十分に柔らかいわ!」となったら、この工程はすっ飛ばしてOK。臨機応変に。適当に。
蓋を開けて、「好みの硬さよりちょっとだけ柔らかいかな?」くらいまで火を入れていく。圧力をかけているので、10分もかからないはず。水がだいぶ少ないはずなので、取り分けておいた戻し水を足しながら様子をみていく。
(3)ここが大事。好みよりやや柔らかく煮えてから、味付け
・砂糖 大さじ8
・塩 小さじ1/2
・戻し水 適量
砂糖と塩を放り込む!!
戻し水を豆がしっかりつかるように足して、焦げないように加減を。
強火でガンガン水分を飛ばして、とろみがついたら出来上がり。
やや柔らかく煮えてから砂糖を入れる理由は、豆の成分に砂糖が反応してすこしだけ固くなるため。だから、砂糖を入れた後しばらく煮ても形は崩れにくいので、水を多めに足してよし。焦げないことが大事。
前の工程までで「煮すぎたな……」と思っても、砂糖をいれれば形になることが多い反面、いちど砂糖をいれてしまった後にいくら時間をかけて煮ても、柔らかさが変わりにくいので要注意。
砂糖と塩を入れて煮詰めると灰汁が出るので、余裕があれば網ですくって取り除く。
今回も上出来!
豆が硬いまま味をつけると取り返しがつかない…らしい
サーチしたところ豆を煮る失敗談で多いのは、「いつまでも硬いんですけど……どうすればいいですか?」というやつ。味付けしてしまっているから、柔らかくならないわけで……つまり、アレンジが絶望的なんですね。考えただけで泣ける。
硬すぎる豆は……甘い炊き込みご飯にすれば、いけるっぽいです。もういっかい圧力をかければなんとかなるのかもしれない。
柔らかすぎた場合のアレンジは
ネリコの1っ回目は柔らかすぎでした。圧力をかけすぎたんですね。
もう、ぜんざいだと思って食べました。味は、おいしかったです。
砂糖をいれてさらに煮詰めて、ほぼ漉し餡になった金時豆をつかって「いきなり団子」という熊本県の郷土料理にしたら、友達にめちゃくちゃ喜ばれました。
「いきなり団子」は、白玉粉とサツマイモをつかったおやつです。名前の由来は……作るのがめっちゃ簡単だから、いきなり来たお客さんにも出せちゃうお菓子、とのことですが、超手間です。よくいきなり来たお客さんにこんなお菓子が出せたもんだ。昔の人って怖い。
だから、緩すぎる金時豆はバターたっぷりのパンにのせて、金時おぐらトーストにでもどうぞ。