ネリコの母は、典型的な片付けられない人。
実家に帰ると、ごっちゃあ!と物で溢れかえっています。
不潔っていうより、ただモノが多いってだけ。
母の場合はとくに洋服ね。
いつ実家に帰っても「洗濯しなくちゃ」と言っている。
時間だけは誰にでも平等に過ぎていくのに……
いつも家事やらなんやら時間に追われる母よ。
何とかできないもんなのかね。
モノに埋もれる生活をする人の共通点
5人家族のままだったらともかく、ネリコも弟も父もいないんですよ。
今は、母と妹の二人暮しなんです。
つまり、旦那と2人暮しのネリコと変わらないじゃないですか。
ネリコは週に3~4回ほど洗濯機を回せばこと足りているので、母は洗濯に狂っていると思う。
洗濯機が回っている間にも、次の山がスタンバイ。
干し終わった服たちが、ソファの上にてんこ盛り。
ダイニングチェアを座布団よろしく占拠。
「どんだけあるんやぁぁぁあ!」
2階の母の寝室にもハンガーにかかっている服があって、おまけにタンスにも入ってる。
妹のクローゼットにもね。
見渡してみると、大量にあるのは服だけではありません。
たとえば、棚。「お値段以上」がうたい文句のニトリ制だったり。
ホームセンターで売ってるどんどん積み上げられる透明なクリアボックスだったり。
しまうところを増やすために、物を買う現象や~!
「片付けなきゃ!掃除ができてない」が口癖の人あるあるですね。
捨てろよ、って思う。
これ以上モノを増やすんじゃない!今ある物だけで生活しろーー‼と思います。
たくさんモノを持っている人の言い分が支離滅裂すぎる件
ネリコの倍以上の量の服を持っているのが母です。
しかし、いざお出かけしようとするとビックリな発言が飛び出します。
「あーーーもう‼着ていく服がない!」
ななななな、なんですとぉ‼?
そして「あれでもないこれでもない」と迷走し続けて出発予定時間はとうに過ぎ……。
奥から引っ張り出された服が色とりどりに散らばって無念そうです。
関ヶ原の合戦は、こんな風だったのかなと思いを馳せてみたり。
夏草やつわものどもの夢の跡。
「またキレイなお部屋から遠のいたねぇ」と思うこと終わりなし。
たまに実家にネリコが遊びに行ってもせかせかとして「ちょっと待って!タオル干してくる!雨続きだったから今日干さないと」なんて2階へ駆けあがり……
元気なのはいいけどさ。
ネリコは一人でお茶をすすってますよ。
っていくか、何のためのドラム式洗濯機なの?
乾燥させないの?
洗濯するものが多すぎるから乾燥機能に甘えていたら「破産する!」とか言ってます。
……え?
質問「なんでそんなに服がいるの?」へのびっくりな返答
「……ねぇ、なんでこんなに服がいるの?」
母に「ちょっと服を減らしてみたら?」と聞いてみました。
服が減ったら洗濯機を使う回数も少なくなるし、乾燥機能だって今よりもたくさん使えるようになるでしょ。気分的に。
「だって同じ服ばかりじゃ飽きる。その日の気分で選びたいの!だから同じようなデザインでも色を変えたりして楽しみたい!」
こういうこと言う人って、プチプラな服ばっかり揃えたりしません?
「こんなに安かった‼デザインもかわいいから色違いで大人買い‼」とか……ステマかと思うようなSNS見たことあるぞ~。
話を掘り下げて聞いていると、母からビックリなワードが飛び出しました。
「だってしまむら如きなんだよ‼」
「しまむら」ごときっ………‼
ファッションセンター「しまむら」を”たかが”と思って買ってるんだね。
本音では、もの足りないから数で埋めようとしてるんだ……。
「しあわせは心が決める」らしい。
その買い方はしあわせからは程遠い。
心から気に入って買ってたら、「しまむらごとき」なんて言葉はでてこないと思うんだよ。
物の価値ってなんだろう。お金持ちマインドとは
貧乏人は価格で買う。お金持ちは、価値で買う。
これ、聞いたことあります?
「お金持ちマインドってのがあるんですよ」
「貧乏な人とお金持ちな人は、圧倒的に使っている言葉が違います!」
なんて風にね。
たまたま見つけた実業家系ユーチューバーが話していたんですよ。
お金持ちは「価値があるか」or「価値がないか」で話すらしいです。
反対に、お金にいつも困っている人は値段が「高い」or「安い」で話を進めていくそう。
お金持ちと貧乏人のマインドの違いって、いろいろあるけれど、特にモノを買うときに強く出るんだって。
いまいちピンと来なくて「ふぅん」で聞き流したんですが、記憶がよみがえった感じです。
母の「しまむらごとき」発言でネリコはなるほどな…と腑に落ちました。
お金に困っているわけではないはずなのに「お金がない!」を口癖にしてしまっている。
これが貧乏マインドなんだな。
「本当に欲しい服は高いからたくさん買えないの!」と母は言います。
たしかに色違いではそろえにくいでしょう。
1着1000円だったらたしかに安いですよね。
でもそれを3枚買ったら3000円出ていくんです。
月に3回シマムラで買うのをやめて、3000円で……あるいはもうちょっと貯めて、本当に欲しい服を買ったっていいじゃないですか。
今だってお気に入りの服がないだけで、着るための服は山のようにあるわけです。
買うペースを落としたって裸で生活する日なんて今後ありゃしませんよ。
「安いから」「高いから」と目先の数字だけ追っていくと、ただの浪費になってしまう。
「生き金」とか「死に金」なんて言い方をする人がいるけれど、母の服の買い方は控えめに言って「死んでる!」と思いました。
価値の基準は人それぞれ。自分だけの価値が生活の満足値に
ネリコは大学生のときに、とっても気に入っていたジーンズがあったんですよ。
ファッションセンター「しまむら」でマネキンが来ていたラス1のジーンズでした。
ありそうでないデザインだったんです。
どこへ着ていっても「そのジーンズ、カッコイイね!」と褒めてもらえるのでお気に入りでした。
どこで買ったのかをしょっちゅう聞かれ、しまむらであることを言うと「じゃあ、今はもう買えないんだね~」と残念そうに言われました。
ブランド物だったら似たようなデザインが繰り返しでていたり、中古を見つけたりできますもんね。
関係ないけど大学生のときは、おしゃれに熱心だったよ……(遠い目)
ダメージ加工された部分から完全に裂けたので、ショートパンツにして履きつぶして、お別れのときを迎えたジーンズでした。
なにが言いたいかって、あのジーンズはネリコにとって掘り出し物だったということ。
ネリコ母は、たぶん服が好きなんです。
ネリコはそこまで服に興味がありません。
自分の体形のコンプレックスをふんわりとカバーしてくれて、着心地がよくて動きやすければ、なんでもいいんですね。
大学生だったころお気に入りのジーンズを履きつぶしたように、いまも気に入った数着の服を着潰しております。
それで満足なんです。
新しく買う時にはめちゃくちゃ吟味しますけどね。
母には、自分が納得できる服を着て……
ドラム式洗濯機の乾燥機能をぞんぶんに使って楽を覚えてもらいたいもんです。